当帰芍薬散の本当の効果|妊活・生理不順に選ばれる理由とは?

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はりきゅう はまだ三禄堂の井久保(いくぼ)です。
「生理周期が安定しない」
「妊活を始めたけれど、なかなか思うように進まない」
そんな悩みを抱え、
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
という漢方薬を勧められた経験はありませんか。

一方で、
「数か月飲んでいるのに変化が感じられない」
「本当に効果があるの?」
「このまま飲み続けるべき?」
と疑問や不安を抱えている方の相談を受けることもあります。
当帰芍薬散は婦人科領域で広く用いられている代表的な漢方薬ですが、
すべての人に同じような効果が現れるわけではありません。
体質に合わない場合や、期待する効果と漢方の役割が一致していない場合には十分な変化を感じられないこともあります。
そこで今回は当帰芍薬散が生理不順や妊活で選ばれる理由と本当の効果についてご紹介していきたいと思います!
生理不順や妊活で当帰芍薬散が選ばれる理由

結論からいいますと当帰芍薬散は
「補血(血を補う)」と「利水(水分代謝を整える)」
を得意とする漢方薬だからなんです!

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、中国の漢方医学の代表的な古典「金匱要略(きんきようりゃく)」を原典とする漢方薬で
金匱要略 婦人妊娠病篇・婦人雑病篇
婦人懐妊、腹中痛するは、当帰芍薬散之れを主る
婦人の腹中の諸疾痛は、当帰芍薬散之れを主る
つまり
- 妊娠している女性のお腹が痛むとき
- 婦人のお腹の痛みや様々な病的な痛み
の際に当帰芍薬散が適応すると記述が残っていることから
「女性の三大処方(婦人科三大処方)」
の一つといわれ、今でも使われています。
ですが、ポイントとなるのは
すべての妊娠している女性の腹痛や婦人の様々な病的な痛みに効果があるわけではない
ということです!
補血の聖薬「当帰(とうき)」がカギを握る

古典に当帰(とうき)は
補血の聖薬
と称される代表的な生薬なんです!
補血とは文字通り
「不足した血液を補う」
という意味があり、いわゆる「貧血症状」などに用いられることが多いです。
ここでポイントとなるのが当帰は補血でも
心血を補う
ということです。
江戸時代の書籍である「和語本草綱目(わごほんぞうこうもく)」には
和語本草綱目 巻之三 当帰
當歸は補血の聖薬たり。故に心脾肝の三経に入る。
(中略)
蓋し心は血を生じ、脾を血を褁(つつ)み、肝は血を蔵せばなり。
心は血を生ずる蔵たり。當歸は心血を補う主薬とす。
当帰を以て血を生じ、血を養い、血を和することきは則、血分能く流行して瘀悪の血を推し流すに因て悪血を破るの功あり。
との記述があります。
古典医学では「心は血を生み、脾は血を体内に保ち、肝は血を蓄えて必要に応じて調節する」ため
当帰で心血を補うことで血を作る力や巡らせる力も元気になり、不足した血が補われる
というのが当帰の本当の効果なんです!
そのため
- 貧血傾向
- 冷え
- 月経不順
- 月経痛
- 産後の不調
など血液不足や血行不良が関わるさまざまな症状に用いられています。
当帰だけじゃない、当帰芍薬散を支える5つの生薬

漢方は一つの生薬にもそれぞれ役割がありますが、複数の生薬を組み合わせることでその力を十分に発揮することができます。
例えば当帰は血を補う中心となる生薬ですが、それだけでは十分に力を発揮できないことがあります。
そこでポイントとなるのが

5つの生薬です。
これらが組み合わさることで
「補血(血を補う)」と「利水(水分代謝を整える)」
を得意とする当帰芍薬散として力が発揮されているんです!
当帰芍薬散は「血」と「水」のバランスを整える漢方

いかがでしたでしょうか?
当帰芍薬散は単に
「妊活の漢方」
「生理不順の漢方」
というわけではありません。
本来の当帰芍薬散は
- 当帰を中心に血を補う
- 芍薬や川芎でその血を守り巡らせる
- 白朮・茯苓で血を生み出す土台を整える
- 沢瀉で余分な水を排泄する
これらによって「血と水のバランスを整える」漢方薬なんです!
そのため
血(心血)が不足し、水分代謝も滞っている体質
の方に力を発揮します🌟
ここで大切なのは
「すべての女性に当帰芍薬散が合うわけではない」
ということです!

同じ血液不足に見えても、その背景にはさまざまなタイプがあり、どこに不調の中心があるかによって、選ぶ漢方や治療の考え方も変わってきます。
そこで、次回は
「当帰芍薬散はどういう血液不足のタイプに合うのか」
それぞれの血液不足の特徴や見分け方について、わかりやすく解説していきます🍃
ぜひお楽しみに!


