不正出血や月経トラブルに。芎帰膠艾湯の特徴と期待できる効果

ご覧いただき、ありがとうございます!
はりきゅう はまだ三禄堂の井久保(いくぼ)です☺
「生理の量が多くて毎月つらい」
「不正出血が続いて不安」
「出血が続くと体がだるく、貧血気味になる…」
このようなお悩みはありませんか?
そんなときに漢方で用いられる処方の一つが
芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)
です。
そこで今回は芎帰膠艾湯の特徴と不正出血や月経トラブルに使われる理由についてご紹介していきます🌿
芎帰膠艾湯は「補血と止血」を得意とする漢方薬

芎帰膠艾湯の最大の特徴は
補血と止血
です。
一般的に「止血」と聞くと、単に出血を止めることをイメージするかもしれません。
しかし、芎帰膠艾湯は
不足している血を補いながら、出血を止める
という点が大きな特徴なんです!
漢方の古典文献には
金匱要略 婦人妊娠病脈証并治第二十
師曰、婦人有漏下者、有半産後因續下血都不絶者、有妊娠下血者、假令妊娠腹中痛、為胞阻、膠艾湯主之。
師曰く、婦人に漏下するものあり、半産によって続いて血を下しすべて絶えざるものあり、妊娠して血を下すものあり。もし妊娠し腹中痛むは胞阻となす。膠艾湯之を主る。
との記述があります。
つまり
- 不正出血
- 妊娠中の腹痛や出血
- 流産や早産後に続く出血
などに力を発揮します。
そのため、芎帰膠艾湯は古くから女性特有の不調に寄り添う漢方薬として今も使われているんです🌿
7つの生薬が生み出す「補血」と「止血」の力

芎帰膠艾湯は7つの生薬が組み合わさることで不足した血液を補い、出血を止める効果が発揮されます。

7つの生薬すべてにそれぞれ役割があり、重要ではありますが、特にポイントとなるのが
阿膠(あきょう)
です!
女性の血を支える代表的な生薬「阿膠(あきょう)」

阿膠(あきょう)とは
「ロバ(牛)の皮を水で煮込んで作られるゼラチン質の生薬(にかわ)」
です。
漢方の古典文献に阿膠は
血を補い、出血を止め、身体に潤いを与えながら、妊娠中や産後の身体を支える
効果があると記されています📖
ここでポイントとなるのは
「ロバ(牛)の皮」
です!

私たちの身体は食べたものが脾胃(胃腸)によって消化・吸収されることで血がつくられます。
つまり、胃腸が疲れているとうまく血液が作られなくなるため、血が不足し、出血しやすくなってしまいます。
そこで、脾胃(胃腸)を支える性質があるロバ(牛)の皮を使うことで
血をつくりやすい環境
を整えます。
これにより
- 吐血、鼻血
- 血尿、血便
- 月経不順
- 不正出血
- 妊娠中・産後のさまざまな不調
- 血のトラブルによる腹痛や胸の痛み咳や身体の衰弱腰痛
- むくみ
などの不調を改善することができるんです💡
6つの生薬が阿膠をサポート

もちろん、阿膠だけで芎帰膠艾湯の効果が生まれるわけではありません!
漢方は生薬一つひとつ役割があります。
当帰や乾地黄が血を補い、川芎がその血を全身へ巡らせ、芍薬は補った血を身体に留めます。
さらに艾葉で子宮を温めながら止血する力を助け、甘草がそれぞれの生薬の働きを調和させることで「補血」と「止血」という二つの働きがより発揮されるのです。

これら6つの生薬が組み合わさることで、補血と止血を得意とする芎帰膠艾湯になります。
※艾葉については詳しく解説した記事もございますので、ぜひ併せてご覧ください📖
芎帰膠艾湯はこんな方におすすめ

漢方薬は症状が当てはまっているからと言って、すべての方に同じような効果が発揮するわけではありません!
はじめにもご紹介したように芎帰膠艾湯は
不足している血を補いながら、出血を止める
ことを得意とする漢方薬です。
不正出血や月経トラブルによく用いられる漢方ではありますが、期待する効果と漢方の役割が一致していない場合には十分な変化を感じられないこともあります。

芎帰膠艾湯の場合は
血をつくる力が弱り、血液が不足して出血が起きている
場合に力を発揮するのがポイントです!
古典医学では食べたものが脾胃(胃腸)で消化・吸収されることで血がつくられ、全身を栄養します。
そのため血をつくる力が弱る原因として一番多いのが
消化不良
によるものなんです!

このように消化不良から血不足となり、血を保持する力が低下することで起こる
- 不正性器出血
- 月経過多
- 月経がだらだら続く
- 妊娠中の少量出血(切迫流産)
- 産後の出血
- 生理痛や下腹部痛(温めると楽になる)
- めまいや立ちくらみ
などの症状がある方に芎帰膠艾湯が効果的です🍃
体質に合った漢方薬選びが大切

いかがでしょうか?
繰り返すようですが芎帰膠艾湯は
「不足した血を補いながら、出血を止める」
ことを得意とする漢方薬です。
特に、胃腸(脾胃)の働きが低下して血を十分につくれず、血が不足したことで起こる不正出血や月経過多、妊娠中・産後の出血などに用いられてきました。
ただし、不正出血や月経トラブルの原因はさまざまで、同じ症状でも体質や病態によって適した漢方薬は異なります。
漢方薬は
症状に当てはめるのではなく、体質に合わせて選ぶ
ことがとても大切なんです!
「生理は終わったはずなのに出血が続いている」
「経血の量が多すぎて安心して外出できない…」
「毎月、生理が終わる頃にはぐったりしてしまう…」
などといったお悩みがある方は、一人で悩まずにぜひ一度ご相談ください🕊
この記事が不調のない快適な毎日を一日でも早く取り戻すきっかけになれば幸いです🍃


